旧土人児童教育規定
(大正5年12月24日・庁令第86号)
旧土人に対しての教育は、就学時期は日本人(6歳)より1年遅く(7歳)、就業年数は日本人(6年)より2年短い(4年)という差別規程でした。しかも理科・歴史・地理を一切教えないもので、アイヌ人を“目覚めさせないように”意図されたものだったわけですね。
この法律をうけて作られた旧土人学校
(胆振・井目戸尋常小学校)
以下、教育規定を抄録
第1条
旧土人児童の小学校教育は此の規程による。
第2条
旧土人児童満7歳に達したる日以後に於ける最初の学年の始を以て就学の始期とす。但し心身の発育特に良好なる者に在りては、区長村長戸長に於て監督、官庁の認可を受け、就学の始期を1カ年繰り上ぐることを得。
第3条
旧土人児童の小学校修業年限は4カ年とす。但し土地の情況に依り、管理者又は設立者に於て、監督官庁の認可を受け6カ年に延長することを得。
第4条
旧土人保護法に依り設置せる小学校及旧土人児童と其の他の児童とを区別して教授する尋常小学校に於ては、其の教科目各学年の教授の程度、及毎週教授時数は、第1号表及第2号表に依る(表は省略)。
土地の情況に依り管理者又は設立者に於て、監督官庁の認可を受け季節を限り、前項の毎週教授時数を18時間まで減することを得。此の場合、学校長に於て各教科目の毎週教授時数を斟酌配当すべし。
(以下略)
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