北朝鮮の不審船を見に行こう!
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これが不審船だ!
2001年12月22日、九州南西海域(奄美大島沖400キロ)で自爆した北朝鮮の工作船ですが、船の科学館で展示されているのは皆さんもご承知でしょう。すでに見学者は150万人を突破、関心の高さが分かりますな。というわけで、本サイトも見学に行ってきました!
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船首から望む不審船
(手前は82mm無反動砲の固定装置 )
実際に対日工作を行っていた北朝鮮の工作員・金国石氏の『拉致被害者は生きている』によれば、
《日本で新しく開発される半導体は、その技術文献と共に製品も北朝鮮にすべて流入している。そうして入手した研究資料と素材は、北朝鮮のミサイル開発と人民軍の装備改善、新たな研究、生産にはかり知れない貢献をしている》
ということで、工作員はさまざまな「物件」を持ち出しているようです。ちなみに人間も「物件」です。
金国石氏は実際に工作船に乗っており、そのときの食事は《乾食だけで、水も生ぬるくひどいものだった》そうで、たとえばこんな缶詰。
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この缶詰は自衛隊用の特注品。いったい、だれが流したんだ?
不審船からは北朝鮮のタバコや金日成バッジが発見されましたが、金国石氏が現役のころは靴下から食料まですべてが日本製を支給されており、北朝鮮製のものを持ち込むとは論外のようです。それだけ北朝鮮のタガがゆるんでるということです。
展示中の工作船はロシア製の主機関(エンジン)をなんと4機も積んでいます。普通、排気口は船尾にあるわけですが、工作船は偽装のため、かなり船首寄りに作ってあります。しかもすべての排気口の外側に、自動で回転する蓋がつけられていたのです。
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これが4つのエンジンの排気管!
このほか、船籍を宮崎にするなど、さまざまな偽装工作が行われています。
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宮崎の「明成丸」を偽装するためのスポンジ
(ペンキにつけてスタンプするだけ!)
工作船は海上保安庁と銃撃戦をしながら逃走したわけですが、自爆したのは日本と中国のEEZ(排他的経済水域)の境界を越えたところ(つまり中国域)。EEZを越えても、見失わなければ追跡は可能です。しかし、工作員たちは、EEZを越えればあきらめると思ったんでしょう。
ところが海保はそのまま追跡してきたので、やむなく自爆したわけです。工作員にとって生きたまま捕まることはあり得ないので、自爆前に船長が全員を自決させ、最後に船長が自爆スイッチを押したのだと思われます。
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これが自爆装置。
さて、不審船は90mの海底に沈没したわけですが、引き揚げの総予算は58億円。これに中国への協力金1億5000万円が加わるので、ずいぶんな出費ではありました。
ちなみに、工作船に乗っていた8人は、現在、鹿児島の無縁墓地に眠っています。
制作:2004年1月26日
<おまけ>
『拉致被害者は生きている』はとっても面白い本です。参考までに、とある士官が不倫で告発されたときの「審判」の様子を引用しときましょう。
《隊員全員が集合させられ同志審判というものが持たれた。罪状がひとつひとつ列挙されると、予め仕組んである通りに、軍人たちが何人か、厳罰に処すべきだという式に煽動発言を行うのだ。彼はその場で階級を剥脱され手錠が嵌められた。……この事件で彼は3年の懲役刑を宣言され不名誉除隊と労籍、勲章剥脱などの処分を受け、北朝鮮社会から排除される対象の人間に墜落してしまった》
恐るべし北朝鮮の人民裁判。
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