第一次世界大戦の凱旋門



東京駅前の凱旋門(正確には緑で飾られた緑門)
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 きわめて数は少ないですが、第一次世界大戦でも凱旋門が作られました。


 
 有名なのは、青島攻略戦で活躍した神尾光臣陸軍中将を迎えるため、東京駅前に作られたものです。


 実は、この日は東京駅の開業日で、2つのイベントを同日に開催したのです。



 式典会場の入口には、鉄道院が立てた、高さ10間半、間口14間のルネッサンス式の大緑門。この緑門には中央と脇の3カ所に出入口があり、正面上部は兜巾形(山伏がかぶる帽子)で、「日の出」「鉄道院の『工』」「車輪」のマークが金色で貼られていました。



 向かって右の柱には「祝開業」、左には「迎凱旋」と書かれています。両脇の小柱には日章旗が飾られ、夜はイルミネーションが輝きました。



 北側の入口を入ると記念品の配布所があり、北の大広間には、国旗を4本ずつ装飾した8本の大柱。柱は紅白巻きで、天井には波型の花モール。大広間の北側に杉の葉で造った大舞台が設置され、正面には黄色で「式場」と記された額が飾られ、正面にはオリーブ色の幕が張りめぐらされていました。



 このほか、下関などにも青島陥落記念の凱旋門が立てられています。これは、夜になるとイルミネーションで輝いたと記録されています。



下関に作られた青島陥落記念の凱旋門
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