北朝鮮の金日成総合大学

北朝鮮・金日成総合大学

学内では歌声さわやかに！

　人民の子弟が自由に学ぶことができ、人民の福祉増進をはかり、民族文化を発展させて世界に輝かせ、人民の祖国建設に寄与する人民の大学……それが北朝鮮の誇る金日成総合大学であります。以下、1982年に発刊された大学のパンフより、原文のまま説明文を引用しましょう。

　金日成総合大学は、わが国における科学の最高殿堂であり、民族幹部育成の威力ある基地である。
　金日成主席はつぎのように述べている。
「総合大学のもっとも重要な任務は、すぐれた民族幹部を多く養成することであります」
　総合大学では偉大なチュチェ思想で武装し、現代科学理論を身につけた民族幹部、国の社会科学と自然科学の発展に尽くす優秀な人材を養成して、党と国家建設および人民経済各部門に送り出している。かれらは国の科学発展において中枢的役割を果たしている。
　平壌市の由緒深い牡丹（モラン）峰のふもとに位置する大学は、1946年10月1日に創立された。当時は朝鮮が日本帝国主義の植民地支配から解放された翌年であったため、国情は困難をきわめていた。
　しかし、金日成主席は、革命と建設における民族幹部の位置と役割を科学的に分析したうえで、教育事業をすべての事業に最優先させる方針をうち出し、総合大学を創立する事業を賢明に導いた。
　そして、自ら大学の敷地まで定め、教授陣容と教育設備を備える事業に深い関心を払った。
　こうして龍南（リョンナム）山の丘の上にわが国最初の人民の大学である総合大学の雄大な校舎が建設されたのである。
　総合大学はこのように、金日成主席の発起によって建てられた大学である。
　朝鮮人民は、わが国の教育発展の道を切り開いた主席の恩恵を後世に末永く伝える願いをいだいて、この大学の名を金日成総合大学と名づけた。
　実にこの大学の発展歴史は、朝鮮労働党と朝鮮人民の敬愛する金日成主席の賢明な指導と深い配慮によって綴られた輝かしい歴史である。
　今日、大学キャンパスの中心部に当たる龍南山の丘には金日成主席の銅像が立っている。
　大学には主席の革命事績と肉親的な配慮を物語る事績館と研究室がある。大学内の「金日成同志革命事績館」には、主席が大学創立当初から今日にいたるまで大学の前途を明示した賢明な方針と大学に寄せた深い配慮を物語る貴重な事績資料が展示されている。
　また、「敬愛する金日成主席から送られた贈物陳列館」には、主席が大学の教授・教育活動と科学研究活動のために送った珍貴な動物標本や貴重な教育機材が陳列されている。
　総合大学は、創立当初から民族幹部養成基地としての役割をりっぱに果たしてきた。
　創立当時、大学は法学部、工学部、農学部、文学部、医学部など、7つの学部、24の講座からなっていた。その後、1948年に工学部は金策（キムチェク）工業大学に、農学部は農業大学に、医学部は医科大学にそれぞれ分離されて発展した。総合大学創立後、今日では170以上の大学が全国各地に適切に配置されている。
　総合大学の面目は創立当時に比べて驚くほど変わり、その規模もまた比べようもなく拡張された。156万㎡に及ぶ広大な敷地に、40万㎡の建坪をもつさまざまな建物が一つのパノラマをなして調和よく配置されている。
　栄光の36年を記す本校舎とともに空高くそびえ立つ第2号校舎、第1号校舎は、とくに偉容を誇っている。
　キャンパスにはまた、精巧な建築美で人びとを驚嘆させる科学図書館（4階建て）をはじめ、自然博物館、出版社、印刷工場、実習工場、化学中間工場、植物園、動物飼育舎などがあり、寄宿舎と食堂、病院、総合サービス施設など教職員、学生の学習と生活に必要なすべてのものがりっぱに備わっている。
　大学には現在14の学部に80余の講座と500余の実験室があり、8つの研究所に50余の研究室がある。そして3年制の研究院と1年制特設研究院、2年制博士院からなる大学研究院もある。この研究院では国の科学発展で中核的役割を果たす多くの人材を育成している。総合大学の多くの教員と研究士もこの研究院をへて学位、学職を所有している。
　大学では600余の学級で1万2000余名の学生が学んでおり、かれらのために学生数のほぼ3分の1に該当する3500余名の教職員が教授活動と給養活動にたずさわっている。学生たちは毎月国家から奨学金の支給を受けている。
　この大学にはアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ諸国から来た多くの留学生も学んでいる。
　大学では、革命と建設の要求に即して教育内容をさらに充実させ、主体的な教育方法を全面的に確立し、教育の質を決定的に高めている。
　総合大学では、金日成主席の示した教育テーゼを高くかかげ、教育の党性と科学理論水準をさらに高めることによって、毎年政治的、思想的に、科学的、技術的に十分な資質を備えた多くの人材を養成して各部門に送り出している。
　実に金日成総合大学は、わが国の民族幹部養成拠点として、全社会のインテリ化の実現にりっぱに寄与している。
　総合大学は、金日成主席の名とともに永遠に繁栄するであろう。

（左）試験勉強に熱中する学生たち。（右）世界に誇るコンピュータルーム

制作：2003年11月21日