クアラルンプール眺望

クアラルンプール・ペトロナスツインタワー
ペトロナスツインタワー


 マレーシアのクアラルンプールには、高さ452m(88階建て)の超高層ビル「ペトロナスツインタワー」がそびえています。
 台湾の台北101(509m)に次ぐ世界第2位の高さで、マレーシアの国立石油会社ペトロナスによって建てられました。
 このツインタワー、片方を日本のハザマが建て、片方を韓国が建てた結果、韓国側のビルが傾いているとネットで噂されています(根拠なし)。
 さっそく展望台を目指しましたが、チケットが取れず断念。

クアラルンプールタワー
クアラルンプールタワー


 ちょうど付近から「クアラルンプール・タワー(KLタワー)」が見えたので、翌朝、そちらに行ってみました。これは、東南アジアで最も高い通信塔です。
 塔の高さは421mで、地上276mに展望台があります。標高94mの丘に建てられているため、実際にはペトロナスツインタワーより高く見えます。

KLタワー
昼のタワー


 そんなわけで、KLタワーからの眺望です。
 到着したのは朝の10時前ですが、朝もやが強く、ペトロナスツインタワー方面は、なんだか天災を暗示するような写真しか撮れません。

クアラルンプールタワーからの眺望
クアラルンプールタワーからの眺望

 やむなく、反対側だけ見ていくことにします。
 まず、直下を見てみると、水会社の貯水池が。その右には、最寄り駅のモノレール・ブキナナス駅。左手には私立のクアラルンプール理科大があります。

クアラルンプールタワーからの眺望
手前はセランゴール水供給会社の貯水池

KLモノレール
KLモノレール


 以下、左に向かって目を移動させます。
 実は、クアラルンプールの建造物は、金融機関のビルを中心に見ていくとわかりやすいのですな。
 まず、中央奥の白と青のビルは、マレーシア大手銀行のCIMB。そして、左下AIAは香港の保険会社。
 
KLタワーからの眺望

KLタワーからの眺望
右端のAIAから川沿いに見ていくと……○印が国立モスク


 AIAの横にはクラン川が流れており、川沿いに目をやると中央に世界最大級の金融グループHSBC。
 そのHSBCの脇ではクラン川とゴンバック川が合流していて、この場所をマレーシア語で「泥(lumpur)が合流する場所(kuala)」と名付けたことが、クアラルンプールの名前の始まりです。

クアラルンプール
クアラルンプールの「1丁目1番地」、合流地点にあるのが「ジャメ・モスク」

  
 川沿い、HSBCの奥にあるのがアグロ銀行で、その奥の白いビルが投資企業KLCCP。
 現在、ペトロナスツインタワービルは、この企業がREIT(不動産投資信託)物件として管理しています。
 その左にある青い屋根がマレーシア国立モスクの「マスジッド・ネガラ」。

KLタワーからの眺望・国立モスク
国立モスク


 マレーシアで圧倒的に強い銀行は「メイ銀行」で、ひときわ目立つ巨大ビルです。
 国立モスクから線路ぞいに左手に行くとクアラルンプール中央駅ですが、メイ銀行に邪魔されてよく見えません。
 ちなみに、クアラルンプール中央駅からKLタワーを見ると、ずいぶん小さい。

KLタワー
クアラルンプール中央駅裏手からKLタワーを見る

KLタワーからの眺望
メイ銀行の左手に旧王宮(○印)

 
 メイ銀行からさらに左手に目をやると、森に建物が埋もれています。これが旧王宮。

クアラルンプール旧王宮
クアラルンプール旧王宮


 森の手前にあるのがムルデカ・スタジアム。ムルデカとはマレー語で「独立」を意味し、実際にマレーシアが独立した1957年に完成した競技場です。
 その横の工事現場が、世界最高の高さとなる118階建て(682m)の新高層ビルKL118の建設予定地。建造するのはマレーシア国営の資産運用会社PNB。

ムルデカ・スタジアム
ムルデカ・スタジアム

KL118
KL118完成予想図
(ウィキペディアより)

 こうしてみると、マレーシアは金融(しかない)国であることがよくわかるのです。


制作:2015年8月11日


<おまけ>
 国立モスクの奥にあるヨットのような建物(左手の矢印)が「メナラ・テレコム」で、マレーシアで2番目、東南アジア全域でも2番目に高いビルです。

メナラテレコム
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