フランスの飛行機
1894年に創刊されたフランスの風刺週刊誌『Le Rire』(=笑い)は、1971年に廃刊となるまで、長く人気を集めた雑誌です。
ちょうど創刊時にドレフュス事件(フランス陸軍大尉のスパイ冤罪事件)が起き、その流れで閣僚や軍人は頻繁にターゲットとされました。
未来予想図がちらほら載っているのは確かなのですが、多くは風刺で、当時の時代背景を知らないとまったく意味がわかりません。そこで、未来予想とはやや異なりますが、当時、登場したばかりの飛行機がらみのものを掲載しておきます。1914年の大戦勃発以降、暗い飛行機漫画が増えていくのもポイントです。
以下、出典はフランス国立図書館のオンラインデータベース「ガリカ」より。
恋の夢 1910年7月2日号
空飛ぶ時代 1910年8月6日号
墜落 1917年6月23日号
飛行場 1917年11月24日号
20世紀初頭は、フランス庶民が裕福になり、余暇が増えた時期で、雑誌の購入者も右肩上がりとなりました。『Le Rire』は第1次世界大戦中に人気雑誌としての地位を確立しますが、ほぼ同時に、不穏な世相を受け、暗い漫画が増えていきます。
戦争 1915年11月20日号