2039年の「皇道世界」
昭和14年(1939)年9月、京都の丸物百貨店で「皇戦展覧会」が開催されました。主催は皇戦会。
この展覧会の目的は「日本世界維新の総力戦的実現」「日本世界主義の全面的樹立」というもので、簡単に言うと、「八紘一宇」により、日本が中心となった「皇道世界」を地球上に構築するというものです。
この段階ではアメリカと開戦していないので、イギリス的な世界の打破とアジア復権を狙っています。
展覧会では、
●盧溝橋事件〜各国援蒋(各国が蒋介石を支援した)
●独伊の欧州救出
●忠霊分布図
など、日本の戦争を肯定する展示が並んでいました。
国会図書館に『日本世界総力戦 : 皇戦展覧会概要』という本が残されており、そこにはこう書かれています。
《兵と農とは手を結び、学問と技術とは、共に、民族の叙事詩と、建設の歌を奏でる。愛と青春の世界にあって、人々は、現実よりも、より多く、夢に対して信頼をおくことを学び得たでもあろう》
その展覧会で展示された「100年後の世界」の画像を公開しておきます。さまざまな民族が日の丸を振ってますが、モノクロということもあり、なんとなく暗黒世界のような感じです。