日本美人汽車博覧会
日露戦役の結果、満州は日本の経営となり、その急先鋒として日本からまっ先に醜業婦が渡航して盛んに開拓している。
情けないが、「その意気や称すべし」だと感じたある筋では、汽車博覧会というものをこしらえて満州鉄道全線を廻るとのことだ。もちろん、食堂車や寝台車を連結するから、居続けるのもお構いなしだそうだ。
いよいよ実行の暁は、全満州をひっくり返し、チャン(中国人)でもロス(ロシア人)でもナマコの如くぐにゃぐにゃにして、しまいには大いに国威を宣揚するであろう……と当時の様子を皮肉ったものの、日本人発展の最先端は醜業婦であるとは歎ずべき次第だ。