伊豆高原「幻の滝」を見に行く!
マップに書かれた「幻の滝」
伊豆高原には妙な博物館がたくさんあり、そのなかでも特に「怪しい少年少女博物館」にぜひとも行ってみたかったオレです。
で、今回ヒマだったので、実際に「怪しい」に行ってみたところ、館内には↓こんなオバハンとかがたくさん存在しており、確かに怪しげでそれなりに満足したオレでありました。
だがしかし、すでに心は、この博物館からはるか遠いところにありました。というのも、駅でゲットしたパンフに「幻の滝」という文字を発見してしまったからなのです。
いいじゃない!「幻の滝」。これは絶対に行ってみるしかないでしょう。そこで、駅周辺で何人かのオヤジに聞いてみたところ、なんと誰もが「そんな滝聞いたことないぞ」と言うではありませんか。
このパンフを見る限り、市内を流れる川が海に流れ出る場所が滝になってるようです。この川は「対島川」というのですが、
「対島川? そんな川知らないぞ」
「もしかしてあの小さな川かなぁ?」
などと評判悪すぎる存在なのでした。なんだかすごいイヤな予感がするぞ。
ともあれ、まずは近くの橋立吊橋に行ってみたよ。
これが吊橋からの眺め
問題は、吊橋近くの案内板にはどこをどう見ても「滝」とは書いてないんだな。おっかしいなぁ、いったいどこにあるんだろう。そこで海岸に降りてみても、まったくもって滝の気配なし。
吊橋の近くに「滝」の記述なし
誰に聞いても本当に「知らない」と口々に答えが返ってくるのは、まさに幻ですが、このままでは見つけることができませぬ。
そこで、対島川に戻ってみて、ようやく納得。川には全然水がないんだもん。つまり川は普段は干上がってるわけで、台風クラスの大雨が降った時のみ滝が姿を現すと言うことなんでしょう。
川にかかる橋は、大水対応型
そこで、さらに河口周辺をうろうろした結果、ついに滝のポイントを発見。雨が降れば、ここに美しい滝が姿を見せるはずです。誰か、台風の中、完全防水でチェレンジしてみてくださいな!
ここが「幻の滝」ポイントだ!
というわけで、この滝の写真を募集します。持ってる人がいたら、ぜひとも送ってくださいませ。つつしんで本サイトで公開させていただきます。
ただ、豪雨の中、この撮影ポイントまでたどりつくのは、はっきり言って非常に危険です。冗談抜きで転落の可能性があります。しかも、この距離で鮮明な写真はなかなか撮れないと思われます。ま、だから幻なんでしょうけど。
→ところが、滝の写真を送ってきてくれた人がいます! どうもありがとう!!
これが幻の滝だ!
(2006年4月23日、Oyajiさん提供)
制作:2004年7月19日
<おまけ>
そもそも「幻の滝」とは何だ?
「幻の滝」というのは全国にいくらでもあります。そして、それは大きく分けて次の2タイプあるといえるでしょう。
(1)「たどり着くのが大変」型
(2)「特定の条件下で出現」型
(1)の例は簡単です。たとえば2001年5月には、宮崎県椎葉村の山中で、総落差150メートルという巨大な3段滝が発見されました。以前から存在は噂されていたそうですが、あまりの急斜面で近づくこともできなかったそうな。まっ、日本は山がちだけに、地図に載っていない滝というのはいくらでもあるでしょう。
似たパターンでは、断崖絶壁で、船でないと滝が見られないというのも、けっこう多いですね。
(2)のパターンで有名なのは、富士山の須走口新五合目駐車場近くの滝があります。これは5月から6月頭にかけて、雪解け水があふれた時だけ出現するものです。
富士山が“天然物”とするなら、“人工物”では、熊本県御船町の「七滝」(落差40m)と長野県木島平村の「樽滝」(落差50m)が有名でしょう。いずれも、ダムの放水により年に1度だけ見ることができます。
このほか、福井県三国町の越前松島では、冬の大しけのときに、沖合の奇岩から滝が流れるのが見えるそうだし、栃木県栗山村の村役場近くでは、大雨が降ると70mの巨大滝が姿を見せるそうです。
さすが日本には、ありとあらゆる「幻の滝」がありますね。
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