宮内庁楽部・雅楽について
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皇居内 宮内庁楽部
平成11年(1999)4月、皇居東御苑内の宮内庁楽部で雅楽の特別演奏会がありました。「御即位十年記念・春季雅楽特別演奏会」といって、今上天皇の即位10周年を祝ったものです。たまたま見学できたのでそのときの写真を公開!
江戸城天守閣跡から見た宮内庁楽部。手前が洋楽、奥が雅楽。
ここが会場。
会場内の床にはなんと玉砂利が敷かれている!
一応、雅楽について解説しておきます。
雅楽とは、日本古来の歌と舞が大陸音楽の影響を受けて成立したもの。平安時代中期(10世紀)に完成しました。
雅楽には主に以下の3種類あります。
1 国風歌舞(くにぶりかぶ)……日本固有の古楽に基づく神楽、倭舞(やまとまい)、東游(あずまあそび)、久米舞、五節舞(ごせちのまい)など。
2 大陸系の楽舞……中国・中央アジア・インド起源の唐楽(これを「左方」といいます)と、朝鮮・満州起源の高麗楽(こまがく・右方)
3 歌物……大陸音楽の影響を受けて平安時代に作られた催馬楽(さいばら・歌詞は民謡)と朗詠(歌詞は漢詩)
で、いまでも宮内庁式部職楽部が、宮中の儀式や饗宴、園遊会などの際に演奏しています。昭和34年以降は海外公演もしているそうな。
僕が見に行った「御即位十年記念・春季雅楽特別演奏会」では、平成2年(1990)の
大嘗祭
で演奏された国風歌舞の再演が行われ、
●国栖(くず)の古風(いにしえぶり)
●悠紀(ゆき)地方風俗舞
●主基(すき)地方風俗舞
●久米舞
が演奏されました。
これが久米舞
なお、この久米舞は、神武天皇が作ったとされる歌詞に舞をつけた日本最古の歌舞です。有名な「撃ちてしやまむ」もこの中に入っているのです。752年の東大寺大仏開眼供養のときにも演奏され、室町ごろ廃絶。江戸時代に再興されましたが、現在の物は古体そのものを復活させたわけではありません。
更新:2005年11月20日
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