雑誌『滑稽新聞』や『面白半分』の創刊をはじめ、数多くの業績を残しました。反権力の姿勢を貫いたため、入獄4回、罰金・発禁処分は29回と、何度も筆禍事件を起こしています。
本サイトでは、宮武の作品のなかでも珍品中の珍品『猥褻廃語辞彙』を全文復刻することにしました。
オリジナルは大正8年（1919）に謄写版で作成されたわずか30部の印刷物です。友人に無料配布されたものの、発行から3日後には発行禁止（発禁）の命令が下りて罰金70円を払う羽目になりました。
その後、大正14年にやはり謄写版で再版（非売品）されますが、このときは多くの言葉が伏せ字となっています。
ただし、問題点をすべて列記した有罪判決の略式命令書も付録に掲載されているため、それと合わせると伏せ字の内容がすべて判読できるようになっていました。
現在ではこの辞典は河出文庫などから復刻されているため、比較的容易に読むことができます。しかし、ネット上には全文が掲載されていないので、ここにデジタル化することにしたわけです。
底本は僕の持っている大正8年版（つまり世界で30部の逸品）ではなく、河出文庫版としました。これはその後の増補が加えられており、辞典としての完成度が高いからです。
宮武外骨にはほかにも『売春婦異名集』など多くの辞典があるので、気が向いたら全文復刻していきます。
なお、このコンテンツはグーグルからアダルト扱いされているため、さ行以降は「電子書籍サイトパブー」またはアマゾンでご購入ください。
