<宮内庁>
内閣総理大臣の管理に属し、皇室関係の国家事務及び天皇の国事に関する行為のうち、外国大公使の接受、儀式に関する事務をつかさどり、御璽、国璽を保管する
・宮内庁長官=特別職、認証官
・宮内庁次長=長官を助け、庁務を整理し、各部局の事務を監督する
・長官秘書官=特別職
●長官官房
機密、文書、人事、行幸啓、予算、決算、会計等に関する事務、皇族、皇室会議、皇室経済会議に関する事務をつかさどる。
宮内省時代の大臣官房、総務局、宗秩寮(そうちつりょー)、内蔵寮(くらりょー)の全部または一部の所掌事務を統合
●皇室経済主管(しゅかん)
皇室の経済、皇室及び宮内庁の会計に関する事務をつかさどる(かつての内蔵頭)
●秘書課長
機密、文書、人事、法令の審査立案等の事務、皇族及び皇室会議に関する事務をつかさどり、各部局の連絡調整に当る
●総務課長
行幸啓、勅使差遣、賜与、受納、御陪食、報道、奉仕作業等の事務をつかさどる
●主計課長
予算、決算及び会計並びに皇室経済会議に関する事務をつかさどる
<侍従職(じじゅーしょく)>
御璽、国璽の保管、側近及び内廷皇族に関する事務をつかさどる部局。
宮内省時代の侍従職、皇后宮職、侍医寮、内大臣府、大膳寮の全部または一部の所掌事務を統合
●侍従長
特別職、認証官。天皇に奉仕し、かつ侍従職の長として同職の事務をつかさどる
●侍従次長
侍従のうち1人が侍従次長に補される。侍従長を助け、侍従職の事務を整理する。また、宮内省時代の皇后宮大夫(こーごーぐーだいぶ)の職務をも行う(かつて、侍従次長は皇后宮大夫を兼ねていた)
●侍従
特別職。侍従長の奉仕の職務を助ける
●女官長(じょかんちょー)
特別職。皇后に奉仕する
●女官(じょかん)
特別職。女官長の職務を助ける
●侍医(じい)
医薬をつかさどる
●皇子傅育官(おーじふいくかん)
特別職
●事務主管
侍従職の庶務をつかさどる。他部局の課長に相当する職
●内舎人(うとねり)
側近の雑務に従事する(男子職員)
●女嬬(にょじゅ)
女官の職務を助ける(女子職員)。この名称は職制にはないが、慣習として用いられている
●雑仕(ざっし)
内廷職員。内廷の雑務に従事する(女子職員)
●殿部(でんぶ)
奥宮殿の監守、受付、案内等の雑務に従事する仕人を監督する
●仕人(つこーど)
殿部の監督のもとに雑務に従事する
●主厨長(しゅちゅーちょー)
調理をつかさどる
●主厨(しゅちゅー) ●厨司(ちゅーし) ●厨司補
主厨長の監督のもとに、調理に従事する
●厨丁(ちゅーてい)
厨房の雑務に従事する
●薬仕(やくし)
侍医、薬剤員の監督のもとに医事、薬事に園する律務に従事する
●縫仕(ほーし)
御服の裁縫及び手入に従事する
●仕婦(しふ)
侍従職庁舎の清掃、運搬等の補助に従事する(女子職員)
●農仕(のーし)
内廷職員。生物学御研究所の農園の雑役に従事する
<東宮職(とーぐーしょく)>
皇太子に関する事務をつかさどる部局
●東宮大夫(だいぶ)
特別職。東宮職の長
●東宮侍従長
特別職。皇太子に奉仕する
●東宮侍従
特別職。東宮侍従長の職務を助ける
●東宮侍医
●事務主管
東宮職の庶務をつかさどる。他部局の課長に相当する職
●東宮内舎人(うとねり)
●東宮殿部
●東宮主膳(しゅぜん)
配膳及び食品、食器に関することに従事する
●東宮主厨
その他、厨司、薬仕、縫仕、園仕、園手がある
<式部職(しきぶしょく)>
儀式、外国交際、雅楽等に関する事務をつかさどる部局
●式部官長
特別職。式部職の長(宮内省の式部長官)
●式部官
儀式、接待をつかさどる
●儀式課長
儀式、音楽、狩猟等の事務をつかさどる
●楽長
雅楽、洋楽並びに楽生の教養をつかさどる
●楽師
雅楽、洋楽の演奏並びに楽生の教養に従事する
●楽生(がくせい)
非常勤職員。楽師として必要な学科を習得する。予科3年、本科7年
●楽部事務長
楽事に関する事務をつかさどる
●猟場長(りょーじょーちょー)
鴨場の長(埼玉猟場長、新浜猟場長)
●鷹師(たかし)
鷹、あひるの調習及び狩猟に従事する
●鷹匠(たかじょー)
鷹師の監督のもとに調習及び狩猟に従事する
●猟場見回(りょーじょーみまわり)
鳥獣魚類の保護育成及び狩猟に従事する
●鵜匠頭(うじょーのかみ)
非常勤職員。鵜の調習及び鮎猟に従事する
●鵜匠(うじょー)
非常勤職員。鵜匠頭の監督のもとに調習及び猟に従事する
●外事課長
御引見、外賓接待、翻訳、通訳に関する事務をつかさどる
<書陵部(しょりょーぶ)>
皇統譜、陵墓、図書、正倉院等に関する事務をつかさどる部局。宮内省の図書寮、諸陵寮(しょりょーりょー)を統合
●書陵部長
書陵部の長
●監理課長
皇統譜の調製、登録、保管、図書、記録の保管、出納、複刻、陵墓及び正倉院に関する事務をつかさどる
●陵墓監(りょーぼかん)
陵墓管理のことをつかさどる。多摩、桃山、月輪、畝傍、古市の各陵墓監区に1人
●陵墓守長(しゅちょー)
陵墓監を助け、監区内の部の陵墓の管理に従事する
●陵墓守長補
陵墓守長を助け、陵墓の管理に従事する
●陵墓守部(しゅぶ)
担当陵墓の管理に従事する
●管守(かんしゅ)
陵墓、分骨所、火葬塚、灰塚、陵墓参考地等の清掃その他の雑務に従事する
●陵仕(りょーし)
陵墓の清掃、樹木の手入、その他の雑役に従事する
●正倉院事務所長
正倉院の管理に関する事務をつかさどる
●膳書員(ぜんしょいん)
古文書、正倉院御物等の製本、修補、復元の技術に従事する
●膳書手(ぜんしょて)
膳書員の職務を助ける
●編修課長
天皇及び皇族の実録並びに図書及び記録の編修に関する事務をつかさどる
<管理部>
皇室用財産その他の行政財産の管理、物品の管理、車馬、衛生及び牧場に関する事務をつかさどる部局。宮内省の内匠寮(たくみりょー)、主馬寮(しゅめりょー)、内殿寮(くらりょー)の全部または一部の所掌事務を統合。宮内府当時は主殿寮(とのもりょー)と称した
●管理部長
管理部の長
●監理課長
皇室用財産、その他の行政財産の管理、衛生、庁舎の清掃、整備に関する事務をつかさどる
●衛生監
衛生に関することをつかさどる
●管理部殿部(でんぶ)
表宮殿、御用邸、御所、離宮等の監守、受付、案内等に従事する仕人を監督する
●管理部仕人(つこーど)
殿部の監督のもとに職務を行う
●監視
庁舎の監守、清掃、整備、運搬等に従事する整備員を監督する
●整備員
監視の監督のもとに雑役に従事する
●用度課長
物品の管理に関することをつかさどる
●主膳監
配膳及び食品、食器に関することをつかさどる
●主膳 ●膳手(ぜんて)
主膳監の監督のもとに職務を行う
●業務課長
建築、土木、園芸、水道、電気、ガスの設備、車馬に関する事務をつかさどる
●自動車班長
自動車に関することをつかさどる
●厩務(きゅーむ)班長
馬の調教、儀装馬車に関することをつかさどる
●園手(えんて)
園芸に関する作業に従事する
●厩仕(きゅーし)
馬の飼育、厩舎の雑務に従事する
●御料牧場長
御料牧場の長
●畜産班長
畜産に関することをつかさどる
●農産班長
農産に関することをつかさどる
●牧仕(ぼくし)
動物の飼育に従事する
●耕仕(こーし)
耕作、樹林に関する作業に従事する
<京都事務所>
京都地方における長官官房及び各部局の事務を分掌する。殿部、仕人その他の職員がいる
●京都事務所長
京都事務所の長
<宮内庁病院>
●病院長
宮内庁病院の長
<掌典職(しょーてんしょく)>
皇室祭祀のことをつかさどる
(新憲法施行前は宮内省の一部局であったが、現在は国家行政機関としての宮内庁の機構の中にはなく、皇室の私的機関である。従ってその職員も国家公務員ではなく内廷職員である)
●掌典長
掌典職の長として祭祀に奉仕する
●掌典
掌典長の職務を助ける
●内掌典(ないしょーてん)
祭事に従事する(女子職員)
<正倉院評議会>
正倉院に関する重要事項を審議する。会長の下に会員
<歌会始詠進歌委員会>
歌会始詠進歌の選者会議及び編集に関する事務をつかさどる。委員長の下に委員