東京科学博物館の展示品(1932年)
本館は鉄筋コンクリート造りで、地上3階(一部4階)、地下1階建。 飛行機型の平面が特徴です。
いわゆる震災復興建築で、昭和6年9月に竣工しました。設計は文部省大臣官房建築課の糟谷謙三。内部には展示室以外にも大広間、講堂、赤道儀室、貴賓室などがあります。歴史的価値が高いとして、2008年4月、重要文化財に指定されました。
以下、博物館オープン当時の陳列です。
●1階<理工>
玄関を入ると中央大広間があり、本館模型と新聞輪転機、地球丸模型など
左1室:温度測定器、光学機器、波動と音響、蒸気機関、飛行機、エンジン
右2室:電気、磁気、電波、通信、精密測定器
輪転機(東京朝日新聞提供)
毎秒20mまでの小型風洞実験機
●2階<動物、講堂>
中央回廊に尾長鶏などの珍鳥、忠犬ハチ公の剥製、正面に貴賓室
左3室:哺乳類、鳥類、両生類、昆虫などの標本
右4室:クマ、アシカ、トナカイなどの生態陳列
貴賓室
動物の生態展示
●3階<植物、地学、図書室>
中央回廊にマンモスの牙、メキシコのミイラ
左5室:植物標本、菌類、遺伝
前6室:宮内省より下賜された記念室。
エジソン蓄音機、明治天皇の地球儀、最新の高射砲
右7室:火山、鉱物、古生物
奥11室:高林兵衛の時計コレクション
植物標本
記念室(中央地球儀が明治天皇の愛用品)
日本最大の隕石・気仙号(107グラム)
メキシコのミイラ(婦人と子供)
時計室(右は万年時計)
●4階<天文気象、海洋>
前8室:気圧計、地震計
右9室(屋上):測深器、験潮器、江戸時代の望遠鏡
屋上10室:20センチ天体望遠鏡
中国の日時計(高林コレクション)
●地階<実験室、標本、食堂>
中央階段:珊瑚
左15室:動物標本
中央16室:各種実験設備
右17室:学術的な地学標本
地学標本室
動物骨格標本
●別館<そのほか、産業系の資料>
八幡製鉄所の模型(日本製鉄提供)
外輪船・金比羅丸の主機関(三菱造船提供)