<おまけ1>
経済学者の野口悠紀雄は、日本的経済システム(官僚による統制、間接金融、終身雇用、年功序列など)は、すべて1940年に生まれたとしています。これを「1940年体制」と呼んでいますが、戦時統制の残滓は、いまも日本社会を覆っているのですね。
<おまけ2>
この年の
紀元節の勅語を掲載しておきましょう(原文に句読点はありません)。
《朕(ちん)惟(おも)フニ、神武天皇惟神(いしん)ノ大道(だいどう)ニ遵(したが)ヒ、一系無窮(むきゅう)ノ宝祚(ほうそ=天皇の御位)ヲ継ギ、万世不易ノ丕基(ひき)ヲ定メ、以テ天業ヲ経綸(けいりん)シタマヘリ。
歴朝、相承(あいう)ケ、上(かみ)仁愛ノ化(か)ヲ以テ下(しも)ニ及ボシ、下(しも)忠厚(ちゅうこう)ノ俗ヲ以テ上(カミ)ニ奉ジ、君民一体以テ朕ガ世ニ逮(およ)ビ、茲(ここ)ニ紀元二千六百年ヲ迎フ。
今ヤ非常の世局(せいきょく)ニ際シ、斯(こ)ノ紀元ノ佳節ニ当ル、爾(なんじ)臣民、宜(よろ)シク思ヲ神武天皇ノ創業ニ騁(は)セ、皇図(こうと=天皇の考え)ノ宏遠(こうえん)ニシテ皇謨(こうぼ=天皇の計画)ノ雄深(ゆうしん)ナルヲ念(おも)ヒ、和衷(わちゅう)戮力(りくりょく)益々国体の精華(せいか)ヲ発輝シ、以テ時艱(じかん)ノ克服ヲ致シ、以テ国威ノ昂揚ニ勗(つと)メ、祖宗(そそう)ノ神霊ニ対(コタ)ヘンコトヲ期スベシ。
御名御璽
昭和十五年二月十一日》