9600形式蒸気機関車は大正2年に誕生し、その後大正年間に784両が製造され、この時代の貨物列車用標準機関車として四国以外の全国各地に配置されました。
以来、50有余年の星霜を経て、現在新潟支社では米坂線にのみ主力機関車として活躍しています。
機関車の特徴は動輪上に火室構造を置いて火床を大きくし、機関車出力の増大がはかられております。このため、機関車は小柄ながらデップリとし、小さな動輪で走る姿はたいへんユーモラスな感じがします。
戦時中は大量270両が大陸や樺太でも活躍しました。
動力車近代化の波とともに数年後には国鉄から消え去る運命のこの機関車に「ご苦労さん」と最後の声援を送ってやりたいものです。
(原文ママ)