マレー式機関車(英: Mallet locomotive)は、1885年、フランス人マレーが発明した機関車で、2つの走り装置が関節式でつながっています。
後方の走り装置が車体の下に固定されていて、前方の走り装置が首を振るような構造。フランス・ノーザン鉄道で運転されたのが世界最初です。
大正元年頃は世界的に流行していましたが、修繕費の高さと取り扱いの面倒さから、下火になりました。
特にイギリスでは、同じ関節式でも、2組の走り装置を別々の車体に設け、その中央にボイラーを置くガーラット式に移行しました。
複式機関車とは、汽罐が複数あるタイプ。明治25年、元九州鉄道で初めて採用され、明治末には合計54両になりました。
日本では、勾配の変化が多く、複式機闘車は向きません。ですが、山北〜沼津間は勾配が25‰あり、軸重の軽いものを使用したいことから、複式機関車が採用されたのです。
BB複式タンク機関車
形式4500マレー複式(明治36年使用開始) Maffei製
CCテンダー機関車
形式9750マレー複式過熱 (大正2年使用開始) American Locomotive製
1BBテンダー機関車
形式9020マレー複式 (大正元年使用開始) Schenectady製
1BBテンダー機関車
形式9800マレー複式過熱 (大正元年使用開始) Baldwin製
1BBテンダー機関車
形式9850マレー複式過熱 (大正元年使用開始) Henschel製。万世橋駅にあった鉄道博物館では、本形式の機関車を、内部構造がわかるように展示していました