明治時代は、勾配線用または貨物列車用としてこの形式が多く用いられました。元九州鉄道の8550形もこの形に属し、両数も多く、旅客列車用にも使われています。
大正・昭和時代になって製作された8620とC50形式は過熱機関車で、高速の旅客列車にも使用されました。
C56形式は簡易線用として製作されたもの。8850形式は旅客と貨物列車に併用されています。8620とC50は高速旅客列車で大きく活躍。C56は簡易線用として昭和10年に製作されました。
この形式は明治、大正、昭和を通じて活躍した主要形式で、8620形式は数百両も存在しました。
形式7500 (明治36年使用開始) Baldwin製。大型の機関車につけられる動力逆転機を装備
形式7550 (明治37年使用開始) Schenectady製
形式7600 (明治22年使用開始) Nasmyth Wilson製
形式7700 (明治27年使用開始) Beyer Peacock製
形式7800 (明治37年使用開始) North British製。7500形式と同様、動力逆転機を装備。2両は7850形式に改造
形式8100 (明治30年使用開始) Baldwin製。国有以前の姿
形式8500 (明治38年使用開始) 山陽鉄道兵庫工場
8550形式の3分の1は大正10年に過熱機関車に改造されました。外見上の変化は、シリンダ上部の滑弁がピストン弁になったくらい。
形式8550 (明治32年使用開始) Schenectady製
形式8620 過熱機関車(大正3年使用開始) 川崎造船、汽車製造、日立製作所笠戸工場、日本車輌、三菱造船神戸造船所。
この形式は急行ならびに旅客列車用として設計されたもので、初めは東海道、山陽、九州の主要幹線に配置されて、非常に良好な成績をあげました。
その後、輸送量の増大と速度の向上によって、地方や貨物牽引で活躍。
大正15年5月末現在で、川崎造船85、汽車製造384、日立製作所笠戸工場127、日本車輌55、三菱造船神戸造船所11両で、合計662両ありました。
形式C50過熱機関車 (昭和4年使用開始) 川崎車輌、汽車製造、日立製作所、日本車輌、三菱造船。8620形式の改良型
形式C56過熱機関車 (昭和10年使用開始) 川崎車輌、汽車製造、日立製作所、三菱重工業。簡易線用に、軸重を軽くした小型機関車