この形式は昭和13年に始めて製作されたC58形式のみ。C58形式機関車は、旅客列車用C51形式と、貨物列車用9600形式との中間の性能をもつもので、旅客・貨物列車兼用として設計された中型機。
日本の最急勾配線である信越線横川〜軽井沢間66.7‰勾配で運転されましたが、明治43年に電化されて以降、使われていません。
特種蒸気機関車で3900、3920、3950、3980形式の4種類あり、いずれも3軸連結。
この形式は急勾配で運転できるよう、軌条の中央に歯車レールが敷設されています。機関車の歯車装置が中央部に設けられているため、台枠は車輪の外側にあります。
煙突の両側の筒は、下り勾配でシリンダーブレーキを使用する際の吐き出し口です。
形式3900 (明治26年使用開始) Machinenfablik製
軌条の中央に歯車レール(ラックレール)が存在
形式3950 (明治31年使用開始) Beyer Peacock製
アプト機関車の運転区間はトンネルが多く、急勾配のため、乗員乗客が煤煙に苦しむことになるので、下の写真のような煙突を後方に伸ばすタイプが試用されました。
勾配線と、長大な貨物列車に使用。動輪が3対あり、この時代としては牽引力が大きい。C1型の不具合を改造したものも含まれる。明治23年から明治40年までの間に輸入。勾配線用のC12は、昭和7年、簡易線用として製作されました。
形式2900 (明治38年使用開始) Dubs、Baldwin、British Locomotive製
形式3080 (明治20年使用開始) Nasmyth Wilson製。給水ポンプがタンクの下にある珍しいタイプ
形式3100 (明治39年使用開始) Schenectady
肥薩線の人吉〜吉松間の急勾配(30‰)で使用。大正時代に入り、4100、4110形式に取って代わられた
形式3170 (明治37年使用開始) Hannoversche製
形式3300 (明治24年使用開始) Baldwin製。工事用。
形式3360 (明治38年使用開始) Baldwin製。複式でシリンダが片側に大小2個ずつある
形式3380 (明治39年使用開始) 山陽鉄道兵庫工場。3360同様、複式の機関車
形式3400 (明治29年使用開始) Pittsburg製。山陽鉄道時代の姿
形式C12過熱タンク機関車 (昭和7年使用開始) 川崎車輌、汽車製造、日立製作所笠戸工場、日本車輌、三菱造船神戸造船所
簡易線用に、軸重を軽くして新造された