7100形式テンダ機関車
明治13年北海道の最初の鉄道である幌内鉄道(小樽、札幌間)の開業のため米国ポーター会社から輸入された小形テンダ機関車である。台枠等の構造がすぐれ、その後の近代蒸気機関車の基礎となった。機関車ごとに義経、静、弁慶等の愛称がつけられたためもあって、機関車ファンの愛好の的となり、現在3両が創業時の姿に復元されて保存されている。同形式8両。
軸配置 1C ボイラー圧力 7.7kg/cm2
全 長 11.9m 運転整備重量 28.1t
火格子面積 0.9m2 動輪周出力 300ps
動輪径 914mm 最高速度 45km/h
8620形式テンダ機関車
国鉄の機関車は明治期には輸入機が大部分であったが、明治中期に国産機が誕生し大正前期には完全に国産化された。大正3年製の旅客用の8620は9600とともに国産標準機の第1号であった。万能型の性能であらゆる支線区に使用され、鉄路のあるところ8620を見ざるところなしのほど全国的に普及した。新製両数687両、現役両数文は93両。
軸配置 1C ボイラー圧力 13kg/cm2
全 長 16.8m 運転整備重量 83t
火格子面積 1.63m2 動輪周出力 630ps
動輪径 1600mm 最高速度 90km/h
C57形式テンダ機関車
昭和12年にC51形式の改良近代化機として誕生し、北陸線、鹿児島線、東北線等の幹線の旅客列車けん引に使用された。形態は優美の象徴ともいうべきで国鉄の機関車のうち最もスマートである。新製両数は201両、現役両数は109両。
軸配置 2C1 ボイラー圧力 16kg/cm2
全 長 20.3m 運転整備重量 116t
火格子面積 2.53m2 動輪周出力 1040ps
動輪径 1750mm 最高速度 100km/h
C58形式テンダ機関車
昭和13年に標準中形客貨用機関車として誕生し、輸送量の多い全国のあらゆるローカル線に使用された。8620に劣らない高速性能と9600に匹敵するけん引力を兼ね備えた万能機関車で、蒸気最終を飾る候補機である。新製両数402両、現役両数は234両。
軸配置 1C1 ボイラー圧力 16kg/cm2
全 長 18.3m 運転整備重量 103t
火格子面積 2.15m2 動輪周出力 880ps
動輪径 1520mm 最高速度 85km/h
E10形式タンク1幾関車
戦後昭和23年に急勾配線区専用の大形タンク機として誕生した。国鉄最終設計の蒸気機関車であった。タンク機関車として最大で、5軸の動輪を採用し最強力のD52に匹敵するけん引力を有していた。投入された奥羽線福島一米沢間は間もなく電化されたため、九州、北陸に転用され最後は米原一田村間の小運転に昭和37年まで使用された。新製両数5両、現役なし。
軸配置 1E2 ボイラー圧力 16kg/cm2
全 長 14.5m 運転整備重量 102t
火格子面積 3.30m2 動輪周出力 1300ps
動輪径 1250mm 最高速度 65km/h
(原文ママ)